こんにちは、sosoblogの主です。今回は、第136回情報処理技能検定試験における表計算3級の過去問について解説を行っていきます。
今回の注目すべき点は、「判定表」「出力形式1」「出力形式2」この3点です。後は、4級の過去問解説に少し付け加えた程度と、前回の投稿のROUND関係の関数を少し使う程度となっています。
情報処理技能検定試験 表計算 第136回 3級 過去問
今回は、日本情報処理技能検定試験における表計算の第136回の過去問を使用します。
PDFとなりますが、問題が欲しい方は下記のURLからダウンロードをしてください。
日本情報処理検定(表計算)第136回
実施日:令和6年2月
こちらの過去問は、日本情報処理検定協会様より許諾を得た上での掲載となります。もし、ご自身のSNS等に掲載する場合は、必ず許諾を得た上で掲載するようにしてください。
表題と見出しの入力
今回は表を2つ作成することになります。そのうちの1つ目となります。
前月売上数の部分が若干被ってしまっていますが、この後に数字を入れて幅が再び変わるのでこの場では調整せずに確実に入力できていることを確認しましょう。
入力データの入力
入力しなくてはならないデータを入力すると下記のようになります。
入力データ内で漢字がありますが、もし漢字の読みがわからなくて入力に戸惑ってしまう場合は、必ずIMEパッドを使いましょう。使い方は、4級の解説のところにありますので下記をチェックしてください。
IMEパッドの使い方
過去記事「第136回4級ーIMEパッドの使い方」
連続データの入力方法
問題文の中にコードがあり、数字が連続して入力しなくてはならない部分があります。わざわざ数字を一つ一つ入力してくことも良いのですが、せっかくなのでエクセル内にある連続データの入力という機能を活用しましょう。この機能はオートフィルオプションと言うので是非この機会に覚えておきましょう。
カンマの入力は自動で行う!
データの入力する中でカンマを入力する場面があるが、その際はエクセルのカンマを自動で入力できる機能を活用しましょう。
手動で入れることも可能ですが、入れる位置を間違えると1つのセルにつきー1点となるのでここでは確実な方法で入力しましょう。
処理条件の入力
四則演算と関数の組み合わせ
処理条件2.ではぱっと見では、四則演算だけで解決できるかと思いきや実は、部分的に関数を使用しなくてはならない箇所があります。それが「整数未満◯◯」です。過去の投稿にあったROUND関係の関数を使うことになります。四捨五入・切り上げ・切り下げこの3つのどれかになりますからよく問題文を読み解きましょう。
組み合わせをしなくてはならない箇所は2箇所
仕入数
売上数の計算は、最後にカッコ内に整数未満切り上げとありますのでROUNDUP関数を使うのが絶対となります。また、四則演算記号は掛け算なので*になります。
問題文では、整数未満とあります。整数未満とは、小数点の表記が無い状態を指します。要は、1.9999999ではなく、2と表記したいんです。なので桁数には、0を入力する必要があります。
仕入額
仕入額は、単価×仕入数とありこれ以上の指示はないので単純に四則演算で大丈夫です。
ただし、四則演算でも数字を入力するのではなくセルを選択しましょう。
A商品の場合、=E5*D5
手数料
手数料は、仕入額×5%とあります。これだけの指示であれば四則演算となるのですが、問題は、5%という計算をどうすればいいの?というところですね。
エクセルの四則演算において、5%という計算は2つの方法があります。
1つ目は、5%=5%と素直に半角で計算式上に入力する方法
2つ目は、5%というのは小数点に置き換えると0.05となります。なので、計算式の中で0.05と掛けてあげれば正しい答えになります。
ここでなぜ5%=0.05となるのか説明します。
エクセル上において、100%=1.0という考えになります。なぜか?掛け算をする上で100%だからと言って100を掛けてしまうと桁数が上がってしまうからです。元の値を100%としたければ掛ける値は、1.0又は1とするのが正しいからです。
なので例えば、50%と言われれば1.0の半分となるので、0.5となりますね。また50%の半分の25%は?となれば50%の半分なので、0.25となります。ここで5%の答えが出てきましたね!5%となれば、0.05となります。
定価
定価の計算式は、少し複雑に見えますが四則演算を複数使って計算しているだけです。また、今回の注意点はカッコが式内にあることです。カッコを忘れてしまうと違った計算結果になるので必ずカッコの入力を忘れないようにしましょう。
また、仕入数の時と同じく最後のカッコには、整数未満切り捨てとあります。切り捨てとなるので使用する関数は、ROUNDDOWNとなります。
判定表の解き方
問題文の中で判定は判定表を使ってとありますが、ここで使用する関数は「IF関数」となります。なので過去の記事でも掲載していますが、IF関数の使い方がわからないとこの級は合格が遠のくことになりますので必ず過去の記事を一読しておくことをお勧めします。
過去記事ーIF関数
エクセル講座ーIF関数編
また、IF関数を使用する一つのキーワードとして、「参照」という言葉が問題文にあったら原則IF関数を使用することになりますので覚えておきましょう。
また、判定表はエクセル上に入力する必要はありませんので注意しましょう、
大きい*を入力するには、全角入力で「shift」キー + 「け」キーで入力できます。
判定の結果は基本文字又は記号となるので、前後に”(ダブルクウォート)の入力も忘れないようにしましょう。
合計の値を求める
処理条件4.にある合計の求め方はSUM関数を使用することになります。ただし、過去の記事でも注意しているのですが、空白にしなくてはならないセルが存在するのでその点は忘れずにしましょう。
簡単にSUM関数を横全体に反映させる方法についてやっていきましょう。
ここで、1行空ける理由はこの後に並び替え(ソート)の作業を行う時に行が連続していると誤って含まなくても良い場所まで含めてしまうからです。要はミスを防ぐ意味で1行空けていています。
関数を入力した後は、書式のコピーを実施します。カーソルを合わせる場所に注意しましょう。
※カーソルの合わせる位置は、上記の画像を参考にして下さい。
入力した関数の結果には、カンマが入っていないので必ずカンマを入れるようにしましょう。
入力した値の並び替え
処理条件5.の仕入れ額の少ない順に並び替えなさい。とありますが、並び替え=ソートと覚えておきましょう。ソートとは専門用語になりますが、特定の見出しを基準に並び替えを実施することを指します。その際に使われる言葉が、昇順(しょうじゅん)と降順(こうじゅん)になります。
覚え方は簡単です。
昇順と言われたら、少ない順から並び替えを行う
降順と言われたら、大きい順から並び替えを行うということです。分かりやすいように富士山の絵を使ってイメージを作りました。
実際に並び替えをしましょう。
並び替えを行うセルの範囲を選択します。選択範囲は、見出しのコードから、判定の最終行までが対象です。複数のセルの選択は、左上のセルを選択した状態でクリックしたまま、右下の最終行のセルまでカーソルを合わせましょう。
簡単に複数のセルを選択する場合は、左上のセルが選択されている状態で、右下の最終セルを「shift」キーを押しながらクリックするとまとめて選択できます。
このようになれば成功です。
並び替えのNGなパターンです。
これは、14行目の合計のセルまで含んでしまったが故になってしまったパターンです。
出力形式2の作成
今回の過去問では、表を2つ作成しなくてはなりません。そのうちの2つ目の表をここで作成します。
内容は、出力形式1で作成した表を使って関数を使って値を出すというものです。なので、出力形式1のどこかしらが間違えているとここの表も誤った答えになりますので注意しましょう。
また、問題文の中に「整数未満四捨五入の表示」とありますが、これは関数ではなく表示形式の変更となりますのでコマンドを使っての操作ですので注意しましょう。
表示形式2の見出しの位置については指定されてはいないので間違った場所!、という考えはない。だが、見た目を重要視することで完成後に自信が確認がしやすいのでできれば見出しは、左側に端っこから入力をしましょう。
これがそれぞれの関数の結果になる。合計・平均・最大・最小については基本的な関数にもなるので出来れば覚えておきましょう。
表示形式を2つ作成後には、きちんとセルに値が入っているかなど最終的な確認をしましょう。入力漏れがあると1セルにつき1点減点だったりしまうすのでここで1度確認することをお勧めします。
罫線
罫線の引き方については、4級の過去問解説でも行ったので深く説明は省きますが、よくあるミスでは、表題まで選択してしまって誤った範囲で罫線を引いているパターンがありますので注意しましょう。
上記の図の手順で罫線を引けば完成です。ただし、罫線は表示形式1と表示形式2の両方に行う必要があるので必ず両方に罫線を引くようにしましょう。
完成
罫線が引き終わったら入力データや関数に誤りがないか今一度確認をしましょう。もし、間違いがあった場合は必ず修正するようにしましょう。
ここまでが、表計算3級の解説になります。少し難しいのがROUND関係の関数とソートになります。その部分については、いくつかの過去問で練習を行い慣れる慣れる必要があります。
重要なのは、問題文をよく読み関数なのか操作なのかを判断する必要があるということです。勢いで関数でやったら間違いだった!ということもありますので必ず問題文はよく読みましょう。